白内障
白内障は眼の中にあるレンズ(水晶体)が濁る病気です。カメラのレンズが濁るときれいに見えないのと同様に、水晶体が濁るとはっきり見えません。この場合、眼鏡を変えても見えるようにはなりません。
白内障はよく見られる病気ですが、その原因の多くは加齢によるもので、これを治す薬はありません。白内障の進行予防として目薬を使うこともありますが、白内障を治す効果はありません。ですから、白内障が進んで視力が低下したら、それを回復させるには手術しかありません。いつ手術をするべきか明確な基準はありませんが、日常生活に支障をきたすようになったら、手術をした方がよいと思います。
白内障手術について
白内障の手術時間は15分程度で終了します。麻酔は、局所麻酔(点眼)で行います。手術の方法は、水晶体を取り除いて人工の眼内レンズを入れます。
手術をしても老眼はよくなりません。手術後は眼鏡が必要なこともあります。手術前に使っていた眼鏡は合わなくなります。
当院は日帰り手術です。
入院で手術希望の場合、全身管理ができる総合病院に紹介しています。退院後は当院で経過を診ます。
手術前後の流れ
手術日の決定
白内障の進行具合を確認後、医師の説明と日帰り手術が可能かどうか患者様と確認の上、手術日を決定します。
①通院できる人、②重篤な合併症がない人、③家族の協力が得られる人などが日帰り手術の条件となります。
術前検査(数回受診あり)
白内障手術を行うために必要な精密検査と、血液検査などを行います。
手術の説明
ご本人と可能ならご家族の方へ、手術について医師より説明があります。
手術の同意書にも記入していただきます。
手術日の1週間前
予約時間に来ていただき、手術当日の流れなどの説明を行います。
手術当日
予約時間に来院していただきます。
前処置・・・体調確認、血圧測定、点眼などを行います。
術後変わりなければ、眼帯のまま帰宅となりますので、車の運転はできません。
手術翌日
8時30分までに来院していただきます(車の運転はできません)。
看護師が眼帯を外した後、診察・検査・術後の説明を行います。
保護メガネを日中・睡眠時に1週間装用していただきます。
定期検査
手術後1週間は感染のリスクが高いため、手術翌日、2日後、4日後、6日後、と頻回に通院が必要です。その後は経過次第で、1週間後、2週間後と通院の間隔が延びていきます。
術後6か月間は、術後に何か問題は無いか、見え方がしっかりと回復してきているかなど、検査で確認していきます。
手術後3か月まで点眼治療が必要です。調子が良くても、決して自己判断で点眼を中止しないようにしてください。また、手術後の目の状態によっては処方される点眼薬が変更されることもあります。自己判断はされず、医師の指示通りにご来院ください。