熊本県御船町|眼科(日帰り手術・白内障・緑内障)|小児眼科(弱視・斜視)

〒861-3206 熊本県上益城郡御船町辺田見馬場410-1

小児眼科(斜視・弱視)

3歳児健診

当院では、地域の3歳児健診に参加、協力し、弱視・斜視の早期発見・早期治療に力を入れております。
3歳児健診

子供の視能発達の特性

ヒトの視覚の感受性期

ヒトの視覚の感受性は生直後は低く、生後1か月から生後18カ月は非常に高く、それから徐々に衰退しますが、生後8歳ぐらいまでは感受性が残存していると考えられています。この時期の小児視力の発達は、新生児では、0.02~0.03、6カ月児は0.1~0.3、2歳児は0.5、3歳児で1.0が基準となります。

感受性の高い時期に、斜視、屈折異常、眼疾患、外傷などにより(物を鮮明に見る)ということが妨げられると視力の発達が遅れて弱視になる可能性が高いと考えられています。弱視の発生は、機能の発達と密接な関係があります。感受性の高い時期に異常を発見し、治療を行うことは非常に効果的で、早期発見、早期治療が最良の方法です。そのためにも3歳児健診は必ず受けるようにしましょう。

みふね眼科では、未来ある子どもたちのために3歳児健診に全面協力をしています。さらにボランテイアとして、保育園・幼稚園におもむき乳幼児健診も行っています。

母子保健法(第1条)は、乳児及び幼児の健康の保持及び増進を図るため、母子保健に関する原理を明らかにするとともに母性、ならびに乳児及び幼児に対する保険指導、健康診査、医療その他の措置を講じることを目的としています。第12条には、(1)満1歳6カ月~2歳未満の幼児、(2)3歳~4歳未満の幼児に対して 厚生労働省の定める健康診査が義務づけられています。「3歳児健診」は(2)の幼児に対する健診です。

当院の専門検査

当院では専門医師の指示のもとに、視能訓練士(ORT)が斜視・弱視の検査や訓練にたずさわっています。

※以下で紹介する検査機器類は当院で使用している医療機器であり、一般への販売は行っていません。

子供の視力測定

当院では子供さんの年齢や、その時の状態に応じた視力測定を行っています。

子供の視力測定_01

ランドルト環視力表(字ひとつ視力)

ランドルト環視力表

屈折検査

レフラクトメータ調節麻痺薬を用いた他覚的屈折検査
検影法
(オート)レフラクトメータ
ポータブルレフラクト(ケラト)メータ

視力検査の風景(選好注視法)

視力検査の風景_選好注視法3カ月の乳児:縞模様を選んでしっかりと見ています。
縞模様の認知が可能かどうか、乳幼児の眼球運動を通して測定します。無地灰色の画面よりは縞模様(パターンのあるもの)の画面を好んで注視する心理特性を利用した方法です。

CARDIFF ACUITY TEST

CARDIFF_ACUITY_TEST生後3カ月~2歳前の子供さんの視力を測ることができます。

dotカード

dotカード2歳からの子供さんの近見の視力を測ることができます。

絵視力

絵視力2歳からの子供さんの遠見の視力を測ることができます。

近見視力

近見視力表近く(30cm)での視力を測ります。

眼位・眼球運動検査の風景

眼位・眼球運動検査の風景1
眼位・眼球運動検査の風景2アンパンマン_02ぼくは生後3カ月の男の子です。光を見るのは得意です。
プリズムを使って斜視角の測定ができます。
アンパンマンの光を見ています。

立体視検査(Titmus stereo test)の風景

立体視検査1
立体視検査2偏光眼鏡をかけて、絵が浮き出て見えるかどうかの検査です。
2歳6カ月ごろからできますよ。

Langステレオテスト

Langステレオテスト近くの距離(40cm)での立体視(遠近感)を検査します。絵が書いてあり、両眼を使って見ていると飛び出て見えます。斜視や弱視で片眼でしか見ていないと、飛び出て見えません。

遠見立体視

遠見立体視遠くの距離での立体視を検査します。

大型弱視鏡(シノプトフォア)

大型弱視鏡_シノプトフォア斜視や弱視の方が、両眼をどのくらい使っているか検査する機器です。また、訓練に使用します。

訓練グッズ

訓練グッズ時々眼(視線)が外へずれる方(間欠性外斜視)や寄り目をする力が弱い方、眼精疲労のある方に行う、家での訓練です。眼を寄せる力を強くします。

こどもの未来をサポート

乳幼児はサインを出しています。

行動・所作 考えられること
TVに近づいて見る。
片目をつぶってみている。 [片眼に視力低下、複視]
同じ方向だけ物にぶつかる。 [視野障害]
手探りで物をとる。 [高度視覚低下]
頭位異常(頭部の傾斜や回転)、顎の上げ下げがある。 [眼位異常や麻痺性斜視、眼振の存在]

検査室だけではありません。
検査室での検査ができない子供さんに対しては、嫌がらない場所での検査を行っています。待合室、駐車場、玄関など…

「初めてで慣れていないため検査ができないのでは?」
「1歳未満の子供でも検査はできるのか?」
「子供が病院嫌いでも大丈夫?」

などと心配されている方も、子どもさんに合わせた検査を行っていますので、安心して受診して下さい。
こどもの未来をサポート

出演者募集中

出演者募集

弱視

子供の目の発達は、毎日いつもものを見ることで発達しています。もし発達の途中、強い遠視や乱視、または斜視など視力の発達を妨げるものがあると弱視になります。

検査

視力検査
年齢に合わせた測定方法を行います。
屈折検査
遠視、近視、乱視の有無を調べます。
固視検査
網膜の中心でものをみているのか(中心固視)、網膜の中心以外で見てるのか(偏心固視)を検査します。
眼底検査
網膜や神経に病気がないか検査します。
眼位・眼球運動検査
斜視の有無を検査します。
両眼視機能検査
両眼を使って脳でものを一つに見る働きがどれくらい発達しているのかを検査します。

治療

一人一人の症状に合わせて、治療計画を立てていきます。

屈折矯正
遠視、近視、乱視がある場合は眼鏡をかけます。はっきりくっきりしたものを見ることで止まっていた視力が、また発達していきます。
遮蔽法
良い方の眼をアイパッチでかくして、悪い方の眼を強制的に使わせ日常の生活で訓練します。
家庭視力増強訓練
赤えんぴつを使用して弱視眼の視力を効果的にあげるために家庭で訓練します。

家庭視力増強訓練

視力増強訓練および両眼視機能訓練
両眼、同じ視力でものを同時に正しく見ることができるように訓練します。両眼にするとどうしても左右の視力差がでる場合は眼鏡に透明なシールをはって訓練します。

学校の長い休みの間に頻回に通院していただき、集中訓練をする場合もあります。また、診察までの待ち時間を利用して弱視訓練をすることもあります。

診察の待ち時間に赤鉛筆で漢字を書いて訓練してます。

斜視や弱視は早く発見し、早く治療を開始した方が治療効果が上がります。小さな子供さんでも検査・治療は出来ます。子供さんの眼について、何か御心配がありましたらどうぞご相談ください。

斜視

右目と左目の視線が正しく目標に揃わないのが斜視です。

検査

視力検査
年齢に合わせた測定方法を行います。
屈折検査
遠視、近視、乱視の有無を調べます。機器を使用することもあります。
眼位検査
眼の位置ずれの検査をします。
両眼視機能検査
両眼視機能検査 両眼を使って脳でものを一つに見る働きがどれくらい発達しているのかを検査します。
眼球運動・輻輳検査
眼を動かしている6本の筋肉が正常に働いているのか光をおいかけてもらって検査します。

治療

一人一人の症状に合わせて、治療計画を立てていきます。

屈折矯正
遠視、近視、乱視の屈折異常がある場合は眼鏡によって矯正します。
弱視訓練
良弱視がある場合は、弱視訓練(視力増強訓練)をします。
視力増強訓練および両眼視機能訓練
膜プリズムを使用して左右の視線を同じ方向へ向けさせて両眼視を発達させます。 ※この時膜プリズムが適応しない時は遮蔽法に変更します。
手術
毎年、50数名の斜視手術を行っています。
経過観察
左右の視線が正しくなった時,左右の眼を同時に使って見る能力と眼の位置を正しく維持するための能力を強める訓練をします。

当院では、両眼視機能とはどのようなものなのか理解していただくためにお父様やお母様にも大型弱視鏡や特殊眼鏡を使って立体感を感じる検査を体験して頂いております。

斜視の検査は0歳児でもできます。気になる時は早めに検査を受けてください。