熊本県御船町|眼科(日帰り手術・白内障・緑内障)|小児眼科(弱視・斜視)

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みふね眼科Blog

「院内勉強会で報告しました」

4月1日(水)の院内勉強会で「上益城ICLSコース受講報告」を行いました。ICLSコースとは、医療従事者のための蘇生トレーニングコースで、約1日かけて蘇生のために必要な技術や蘇生現場でのチーム医療を身につけることです。今回は、心停止についてとチーム医療について報告しました。

心停止は4つの波形に分けられます。
心室細動(VF)・無脈性心室頻拍(VT)      → ショックが必要!!
無脈性電気活動(PEA) ・心静止(Asystole)      → ショックは禁忌

VF: リズムは不規則で、心臓が小刻みに震えている状態である。
一刻も早い電気的除細動が必要であり、挿管や点滴確保などよりも優先される。
VT: リズムは規則的である。頸動脈を触知できなければ無脈性心室頻拍と呼び、心停止の状態 である。
心室細動と同様に直ちに除細動が必要である。

VT・VFは
・最も助かる可能性のある心停止。
・早期除細動が極めて重要。
・使用可能な薬剤
血管収縮薬:アドレナリン、バソプレッシン
抗不整脈薬:アミオダロン、塩酸ニフェカラント
※ 薬剤の静脈内投与方法
① 薬剤を、確保したルート内に投与する。
② 生理食塩水(または点滴の本体)20mLで後押しする。
③ 投与した上肢を10~20秒間拳上して中心静脈への移行を補助する。

無脈性電気活動(PEA):
心電図上は何らかの波形が認められるが、頸動脈を触知できないもの。ただしVFとVTを除く。
心臓に電気的に活動はあるものの全く収縮していないか、わずかに収縮しているだけで、心拍出量は得られていない状態である。

・除細動の適応はない。
・予後は良くない。しかし、原因が早期に是正されれば、救命できる場合もある。
・“治療可能な原因”の検索と迅速な治療が重要。
・家族・目撃者などからの情報収集。
・患者の身体所見やカルテからの病歴収集、家族からの聴取。
・簡便な検査を行っていく。
・治療:効果的な心肺蘇生(CPR)の実施。 十分な酸素、輸液投与。 気道の確保。
使用薬剤は、アドレナリンが有効。

心静止(Asystole):
心静止を疑ったら、真の心静止かどうかを確認する必要がある。
胸骨圧迫を行いながら、モニターの電源やリード線の確認(はずれていないか)を行い、不適切な誘導でないか、感度が低すぎないかを確認し、疑似心静止を除外することが大切である。

・ 心停止の中で、最も予後が悪い。
PEAと同じく、原因が判明し即座に解除された時のみ回復する可能性が出てくる。
・ 場合によっては蘇生しないか、いつ蘇生行為を中断すべきかといった判断も重要となる。
・ 治療:治療可能な原因の検索・鑑別と、それに対する治療。
使用薬剤は、アドレナリンが有効。

心停止の中で、ショックが禁忌である波形があることを今回初めて知りました。モニターから波形を読み取ることはなかなか難しいですが、当院には自動体外式除細動器(AED)があります。AEDが自動でショックが必要か解析してくれるので、AEDのすごさが改めて分かりました。
外来患者様やOpe中の患者様の急変に備えて、毎年1次救命処置(BLS)講習やICLSコースを受講しています。何もないにこしたことはありませんですが「備えあれば憂いなし」で、準備・知識があることによって、いざという時に慌てず冷静に対処できると思っています。今後も積極的に参加していきたいです。
(看護師:柴田美保子)

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