「調節麻痺薬を用いる屈折検査」
9月に入り、少し暑さがやわらぐ日もあり、秋が近づいているのを感じられるようになりました。
今年の夏は本当に暑さが厳しかったですが、そんな暑さの中でも7月、8月は夏休み期間ということで、多くの子どもさんが当院を受診されました。
子どもさんの検査で目薬を使うことがあるのですが、目薬をさすのに泣いたり、抵抗して嫌がったりする姿を見て、周りの方は何のための目薬だろう…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
これは、サイプレジン®という目薬で、屈折(遠視・近視・乱視)の状態を調べる時に使う目薬です。
人間の目には「調節」という機能があります。これは、ものを見ようとするときに、見たいものにピントを合わせようとする力です。子どもの場合、この調節が大人よりも強く、余分な調節をしてしまうと、正確な目の状態がわかりません。そのため、サイプレジン®を点眼して一時的に目の調節を休ませて、屈折の検査を行います。
眼鏡の装用が必要な子どもさんにとっては、特に大切な検査です。
しかし、このサイプレジン®は点眼すると、とてもしみます。
そのため、点眼した後に泣き出したり、点眼するのを嫌がって抵抗する子どもさんがいるのです。
それでも頑張って耐えて検査をする子どもさんを見ていると、いつか、しみない目薬が開発されればいいなと思ってしまいます。
視能訓練士 藤井
2018年9月13日 |未分類